戯曲『スマイリースマイル』

2019年、壁ノ花団第14回公演として上演された本作の戯曲が戯曲デジタルアーカイブに掲載されました。

◎ものがたり
母親の死後、まだ見たことがない父に会いにある男が瀬戸内海の島にやってくる。龍造という名のその父親に会って、自分たちに父として当然与えるべきであったものを「全部返してもらえ」というのが母親の遺言だった。男は島で出会った女に導かれてやってきた古い民宿の管理人室に案内される。そこで、それぞれが自分の部屋だと主張する人間に翻弄されるうちに、島にいるはずの龍造がすでに死んでいること、彼らもまた龍造の子供であり、自分と同じようにまだ見たことがない父に会いに来た人間だということを知らされる。そしてその龍造と最後まで結ばれなかった女が男の母や龍造の過去を話し始める。

フアン・ルルフォの『ペドロ・パラモ』に着想を得て、見たこともない父との出会いを模索する姿を描いた作品。

水沼 健
初演
2019年
上演人数
5名
  • MONOは京都を拠点に活動する劇団です。
  • 「壁ノ花団」は水沼健が2004年に立ち上げた演劇ユニット
  • MONOをはじめとしてキューカンバーが企画した公演のDVDやそのほか関連商品がオンラインでお申し込みいただけます。